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FOMCが為替相場の分岐点になる
FOMCを控えてポジション調整のドル買いが先行し、一時「政策の大幅変更はない」との観測が流れたことから86.20円付近まで上昇。FOMCは政策金利と声明を据え置いたものの、MBSの償還金を米国債に再投資する緩和策を決定したことから、85.20円付近まで下落。株安が連鎖し、米国債利回りも低下したことから、85円台を割り込み一時84.75円付近まで続落した。
しかし木曜日には、玉木財務官が日銀幹部と会談し、日銀は東京市場でレートチェックを実施。これを受けて円を売り戻す動きが広がり、86.15円付近まで反発した。ユーロは、FOMC前の利益確定売りで1.3075付近、112.30円付近へ下落。FOMCのMBS償還金の再投資発表を受けて1.3225付近、112.85円付近へ上昇したが、今回の措置は想定の範囲内だったことから材料出尽くしの売りが強まり、1.2830付近、109.25円付近まで大幅反落となった。
しかし木曜日には日銀レートチェックをきっかけにショートカバーが出て1.2930付近、110.85円付近まで反発。ユーロ圏6月の鉱工業生産、ギリシャ第2四半期のGDP速報値が下振れしたことから、1.2780付近、109.25円付近へ下落したものの、日銀の追加緩和期待が浮上したことから、対円は110.50円付近まで持ち直し、対ドルも1.2870付近へ反発した。
FXやCFD取引は証拠金取引であるため、現物の株や外貨のように買うだけではなく(ロングでエントリー)、売りからも(ショートでエントリー)することができます。現在のデフレ状態にある世界経済、金融マーケットにおける株、円などすべての価格が下落している局面では、ショート(売りもち)が非常に有効です。
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為替相場は、低温型の円高症に苦しんでいる
ドル円は今週ついに85円台を割り込み、一時84.72円と1995年以来15年ぶりの安値をつけました。米国景気の先行き不透明感や中国の成長鈍化懸念を背景に世界的に株価が急落。株安連鎖・リスク回避の円買いの流れが強まっていること、また景気懸念と質への逃避から米国2年債利回りが0.50%を割り込むなど、米国金利が大幅に低下していることが背景です。
6月の貿易赤字の拡大を受けて27日に発表される米第2四半期GDPが大幅に下方修正される可能性も高まり、米国金利はまだまだ低下余地がありそうです。リスク回避型の円買いと金利低下を背景としたドル売りが同時進行しており、ドル円の下値は依然脆弱な状態です。
白川日銀総裁は「為替の水準は景気動向に影響するが、ただちに政策が決まってくるということではない。昨年12月の円高局面と比べ、世界経済・金融環境・企業収益は改善」など、円高に寛容な発言。円高阻止の責任を押し付けられ、量的緩和など非伝統的政策を迫られるのを避けたいという気持ちが見え見えです。
野田財務相は「FOMC後の市場の動き、一方的に偏っている」とやや懸念を強めたものの、「きわめて注意深く見守る。介入についてはコメントしない」と結局は様子見のスタンス。日銀・財務省の事務方の周辺では「効果が期待できない介入はやってもムダ」、「中国に人民元切上げを求めている一方で円売り介入することはできない」との意見が多いとも聞きます。
またユーロ圏関係筋は「円高抑制に向けた日本の為替介入を歓迎しない」と述べており、世界的に景気懸念が強まる中で、円売り介入は国際社会にも理解を得られそうにありません。昨日は日銀レートチェックを受けて円高もひとまず一服となりましたが、実弾による円売り介入は難しいと見ておくのが賢明でしょう。
筆者はドル円が史上最安値の79.75円を記録した1995年の超円高をよく覚えていますが、あの時は日米が貿易摩擦で鋭く対立しており、ありとあらゆる圧力がドル円に集中的にかかっていました。ヘッジファンドも銀行もドル売り・円買いの投機で過熱し、一時的にとんでもないオーバーシュートを起こしたという印象があります。その後市場に促される形で日米は貿易戦争回避で妥協し、これをきっかけに超円高も終了するわけですが、極端なオーバーシュート状態だっただけに榊原国金局長(当時)らによる円売り介入は絶大な効果が上がり、その後3年にわたる円安時代の起点となりました。
しかし今回の円高の原因は、貿易摩擦のような分かりやすい要因ではなく、複雑多岐にわたっており、何をどうすれば円高が是正できるのかも明確ではありません。また投機筋の円買いもさほど熱狂的ではなく、ポジションも異常に偏っているという感じはしません。1995年の超円高が「瞬間沸騰型」とすれば、今年の円高は「低温型」という感じです。「リスク回避」という漠然とした後ろ向きの心理状態の中で、消去法的に、かつ極めて粛々と円が買われており、かえって円高の根は深い感じがします。
レートチェックはしょせん一時しのぎに過ぎず、円買い抑止効果には限界があります。ショートカバー一巡後は実弾介入や金融緩和の催促相場で再び下値を試す展開となる可能性が高いと思います。
テクニカル分析で予想する為替相場
ピボット指数で考察する為替相場。※FX投資家に人気のテクニカル指標「ピボット指数」で為替レート予想をします。
基準値は、前日の高値、安値、NY市場の終値をもとにしています。
H:ハイブレイクポイント (新しいトレンドの発生の可能性)
R:レジスタンス(上値の目途)
S:サポート (下値の目途)
L:ローブレイクポイント(新しいトレンドの発生の可能性)
<ドル/円><ユーロ/円><ユーロ/ドル><ポンド/ドル>
H 87.36 112.68 1.3071 1.5831
R2 86.67 111.79 1.3002 1.5773
R1 86.29 111.00 1.2916 1.5676
基準値 85.60 110.11 1.2847 1.5618
S1 85.22 109.32 1.2761 1.5521
S2 84.53 108.43 1.2692 1.5463
L 84.15 107.64 1.2606 1.5366
米経済の減速感は続いているものの、ドル円の反応は徐々に鈍くなっている。一般に「円高」と表現されているが、ユーロドルの下落に示されているように昨日くらいから「ドル高」への反転の兆しがでてきている。今晩は、米経済指標の前にドイツ、フランスを含むユーロ圏のGDPへの注目が集まるだろう。ユーロ圏GDPの伸びは、同日に発表されるドイツ、フランスでほぼ決まる面があるものの、他周辺国の影響も(今回は)注意したい。ユーロ安の恩恵でドイツ、フランスともにGDPは高めの伸びが期待されているが、周辺国も高い伸びを示すことができるかで、市場の評価は大きく変わると思われる。